千葉県の相続税対策|貸付用不動産の5年ルール           成田市の不動産オーナーが知っておくべき重要ポイント  

千葉県では、相続税対策として不動産を活用するケースが多く見られます。
特に成田市・富里市・八街市・印西市などでは、土地や賃貸物件を所有されている方が多く、

・不動産を活用すれば相続税は下がるのか
・今から対策しても間に合うのか

といったご相談を多くいただきます。

しかし令和8年度税制改正により、
貸付用不動産を使った相続税対策は大きく見直されます。

その中心となるのが

👉 「5年ルール」です。

本記事では、千葉県・成田市周辺の不動産オーナー・事業者の方に向けて、
制度の仕組みと実務上の注意点を分かりやすく解説します。


※ 本記事は、一般的な内容をもとに税務の考え方を解説しています。
実際の税務判断は、事業内容や状況によって結論が変わることがあります。
本記事は情報整理としてご活用いただき、
「自分の場合はどう判断すべきか?」という視点で読み進めてみてください。

目次

1-1. 相続税評価と時価の違い(路線価・固定資産税評価)

相続税評価額は、実際の市場価格(時価)ではなく、
国税庁が定めた評価基準により算定されます。

・土地:路線価(時価の約70%~80%)
 ※倍率地域に該当する土地であれば、倍率方式(固定資産税評価額ベース)により評価します。
・建物:固定資産税評価額(時価の50〜70%)

そのため、現金をそのまま保有するよりも、
不動産に組み替えることで評価額が下がる特徴があります。

1-2. 貸家建付地評価・貸家評価による評価減の仕組み

保有する土地・建物を第三者へ貸し出す…。
つまり、賃貸不動産の場合はさらに評価減が適用されます。

・貸家建付地評価
= 自用地価額 ×(1 − 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合

・貸家評価
= 固定資産税評価額 ×(1 − 借家権割合

これにより

👉 時価の30〜50%程度まで評価が圧縮されるケース

もあり、相続税対策として広く活用されてきました。

1-3. 千葉県内や成田市で不動産対策が活用されてきた背景

千葉県内、とくに成田市・富里市・八街市などでは

・地主の方が多い
・土地を活用した賃貸経営が盛ん

といった地域特性があります。

そのため

・アパート建築
・賃貸マンション投資

による相続税対策が一般的に行われてきました。

2-1. 貸付用不動産の5年ルールとは何か

今回の改正では

相続開始前5年以内に取得または新築した貸付用不動産

について、評価方法が見直されます。

貸付用不動産に対する評価は、

①土地 路線価評価(時価の7-8割) + 貸家建付地による評価減

②建物 固定資産税評価(時価の5-8割) + 貸家による評価減

で、土地・建物とダブル×ダブルで評価減を受けられてました。

2-2. 改正前後の評価方法と税額への影響(具体例)

例)3億円で購入した投資用の賃貸マンション

■ 改正前
評価額:約1億2,000万円
相続税:約3,600万円(税率30%とする)

■ 改正後
評価額:約2億4,000万円
相続税:約7,200万円(税率30%とする)

👉 税額が約2倍になる可能性も!
 ※相続税は累進課税のため、通常であれば財産の増額とともに税率も上がります…。

今回の改正により、短期的な不動産取得による相続税の節税効果は大きく低下します。

2-3. 適用判定のポイントと注意点(土地と建物の違い)

5年ルールは

・取得時期
・建築時期
・課税時期

で判断されます。

特に注意すべきなのが

👉 土地と建物で評価が分かれるケース

例)
土地:5年以上も昔から保有
建物:相続直前に新築

この場合

土地 → 従来評価
建物 → 5年ルール対象

👉 この違いもありますので、実務上の判断が重要になります。

3-1. 不動産小口化商品の仕組みと税務上の取扱い

昨今、贈与税・相続税対策として話題となっていた投資商品-不動産小口化商品とは

・任意組合型
・匿名組合型
・信託受益権型

などの仕組みにより、
不動産を小口化して投資する商品です。(REITとは異なる投資商品です。)

3-2. 5年ルールとの違いと評価見直しのポイント

不動産小口化商品は、従来は現物で保有する不動産(土地・建物)と同じように評価できました。

たとえば、現金1,000万円 → 不動産小口化商品へ切り替えた場合、

即時に相続税評価を引き下げられました。

👉 不動産小口化商品について、5年ルールは適用されません

しかし今回の改正では、

👉 取得時期に関係なく取得価格ベースで評価

される方向です。過去に購入したものも含めて取得価格で評価しなければならず厳しい改正です。

まとめると、

①貸付用不動産
→ 5年経過すれば、従来評価の可能性あり

②不動産小口化商品
→ 何年経過しようと、常に時価で評価する

👉 結果として、不動産小口化商品の節税効果はなくなってしまいました。

3-3. 税理士視点で考える今後の相続対策(長期設計の重要性)

今回の改正を踏まえると

・短期的な節税対策は難しくなる
・長期的な資産設計が重要になる

といえます。

具体的には

・長期保有の不動産
・生前贈与
・資産分散(ポートフォリオの定期的なメンテナンス)

などを組み合わせた対策が必要です。

成田市でも影響はありますか?

はい。現金を不動産に変えて相続対策を検討・始めたばかりの方ほど影響が大きくなります。

5年以上保有していれば安心ですか?

5年以上の保有期間があれば従来評価の可能性がありますが、個別判断が必要です。

不動産小口化商品は安全ですか?

リターン+節税効果はありましたが、この節税効果がなくなるため、
より流動性が高いリートへの投資切り替え等、慎重な検討が必要です。

今から対策しても遅いですか?

短期節税は難しいですが、長期設計であれば十分対応可能です。

今回の税制改正により

・貸付用不動産の短期節税
・不動産小口化商品による評価圧縮

は大きく制限されます。

今後重要なのは

✔ 長期保有
✔ 資産分散
✔ 事前設計

👉 これからは、「節税」から「設計」への転換が必要です

今回の内容は、制度を知るだけでなく、
ご自身の事業や今後の方針を踏まえた
「判断」が求められるテーマです。
ネットの情報だけでは結論が出にくい場合や、
判断の方向性を一度整理しておきたい場合には、
税務顧問としてどのようなサポートが受けられるのかを
確認しておくことも、一つの選択肢になります。

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SEGAWA

千葉県、とりわけ成田市周辺では、
不動産を活用した相続対策が多く見られますが、
今回の改正により「相続直前の対策」は通用しにくくなります。
今後は取得時期や保有期間を踏まえた設計が益々重要です。
不動産も一つの手段として、資産全体のバランスを見ながら信頼できるパートナーと設計・投資判断することが求められます。

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