令和8年度税制改正 「食事補助(昼食補助)」の非課税枠が40年ぶりに改定!月7,500円へ拡大 

― 賃上げとの違い・社会保険料への影響まで解説 ―

令和8年度税制改正大綱において、
企業の福利厚生として活用されている食事補助の非課税上限が、月3,500円から月7,500円へ引き上げられる方向が示されました。

約40年ぶりの水準見直しとなる可能性があり、
これは単なる「制度変更」ではなく、

✔ 物価高への対応
✔ 実質的な手取り向上
✔ 社会保険料負担を抑えた人材投資

という観点から、企業経営にとって重要な改正です。

本記事では、
制度の正しい理解 → 数値例 → 給与との比較 → 実務上の注意点
という流れで整理します。

※ 本記事は、一般的な内容をもとに税務の考え方を解説しています。
実際の税務判断は、事業内容や状況によって結論が変わることがあります。
本記事は情報整理としてご活用いただき、
「自分の場合はどう判断すべきか?」という視点で読み進めてみてください。

目次

食事補助は、従業員の昼食代を会社が補助する制度です。
通常、現金を支給すれば給与課税ですが、一定の条件を満たすと非課税(福利厚生費)扱いとなります。


■ 非課税となる4つの要件

① 会社負担が月7,500円以内
従業員が食事代の50%以上を負担していること
③ 全従業員に公平に適用されていること
④ 現物支給であること(食事券・カード型など)

👉 この中でも特に重要なのが「50%ルール」です。
ここを誤ると、全額が給与課税となります。

年間では最大 90,000円(7,500円×12か月) が非課税対象となります。

内容現行改正後(案)
昼食補助の非課税上限月3,500円月7,500円
深夜勤務者の現金支給1食300円1食650円

ケース①

1日700円 × 20日 = 14,000円/月

50%以上を従業員が負担する必要があるため、

  • 従業員負担:7,000円
  • 会社負担:7,000円 ≦ 7,500円

👉 会社負担の7,000円を、給与-非課税で運用可能。

ケース②

1日800円 × 20日 = 16,000円/月

  • 従業員負担:8,500円
  • 会社負担:7,500円(上限)≦ 7,500円

👉 会社負担の7,500円を、給与-非課税で運用可能。
  非課税枠を最大活用可能。

⚠ ポイント
「7,500円まで出せる」=「必ず7,500円出せる」ではありません。
食事単価と従業員負担割合で設計が決まります。

ここが経営判断のポイントです。

前提

社会保険料の自己負担率を約15%で概算。

従業員側:

  • 社会保険料:約1,125円
  • 所得税・住民税:約750円(概算)

👉 手取り増:約5,600円前後

企業側:

  • 社会保険料負担:約1,125円

👉 実質負担:約8,625円 (7,500円と1,125円を合わせて。)

結論

従業員の手取りは約1,900円多い
企業の負担は約1,125円軽い

給与増よりも**効率的な「第3の賃上げ」**といえる制度です。

近年の平均ランチ代(お弁当)は600~800円台。
月20日勤務で 12,000円~16,000円 が一般的です。

従来の3,500円では、実態の20%程度しか補助できませんでした。
今回の改正は、物価水準に合わせた現実的な見直しです。

導入・見直しの実務ポイント
社内規程に明記されているか
従業員負担割合は50%以上か
全従業員に公平か
現金支給になっていないか
勤務日数按分ルールはあるか
👉 設計を誤ると「福利厚生費」ではなく「給与課税」になります。

7,500円は誰でも非課税ですか?

50%以上を役員・従業員が負担する必要があります。単純に満額支給できるとは限りません。

月10,000円の昼食代なら?

従業員5,000円・会社5,000円で非課税運用可能です。

現金で渡せますか?

原則不可です。現物支給が要件です。

パート社員にも同額必要ですか?

公平性が必要です。勤務日数按分など合理的な設計が重要です。

深夜勤務者の特例は?

1食650円までの現金支給が非課税となる方向です。

今回の改正は、

物価高対策
手取り向上
社会保険料抑制
採用・定着力強化

を同時に実現できる可能性があります。

一方で、制度設計を誤ると課税リスクもあります。

今回の内容は、制度を知るだけでなく、
ご自身の事業や今後の方針を踏まえた
「判断」が求められるテーマです。
ネットの情報だけでは結論が出にくい場合や、
判断の方向性を一度整理しておきたい場合には、
税務顧問としてどのようなサポートが受けられるのかを
確認しておくことも、一つの選択肢になります。
せがわ会計事務所では法人特化型の会計事務所として、
日々の税務判断から将来を見据えたお金の整理まで、
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SEGAWA

食事補助の非課税枠拡大は、給与引き上げとは異なる形で従業員の実質手取りを増やせる選択肢です。
社会保険料負担を抑えながら人材投資ができる点は、経営上も非常に意義があります。
ただし、50%ルールや社内規程の整備など、実務面の確認が不可欠ですので、必ず顧問税理士の先生と相談したうえで実行に移しましょう。
ちなみに、役員様も対象ではありますが完全なプライベートカンパニーでこの制度を活用すると、否認リスクはありますのでご注意ください。
※改正前の記事内容は、こちらで確認できます。

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